歯のおはなし

歯が割れるとき

健康のために、また虫歯にならないように、甘いものを控えて、
豆やスルメなど堅いものを好んで食べる人は多いです。
確かに、よく噛むと顔じゅうの筋肉を使うので、体温が上がり、
顎を動かすことがポンプ作用となり、頭の血のめぐりが良くなります。
体の各所と脳の各部分との関係においても、口や舌など食べることに関する部分は
手指の部分より脳の占める割合が大きいのです。
つまり噛むことで脳の、その部分の血流を増加させ、認知症予防にもなります。
しかし、過度に堅い食べ物は歯を酷使します。
歯髄(歯の神経)のない歯は、歯髄のある歯に比べて破折しやすいです。
金属をかぶっていても関係ありません。
ニンジンやキュウリなどの生野菜や、ゴボウなどの根菜、肉料理など
普通の食事で、必要な歯ごたえは十分に得られます。
大きく口を開けて食べ物にかぶりつくのも大切です。
なんでも一口大に切るのではなく、例えばトマトなどは、6等分せずに、半分に切って
かぶりつきましょう。
いつもマスクをしていて、大きく口を開けることが少ない中、食事中は十分お口を動かして
ください。
ある日いきなり激痛で噛めなくなり、歯が割れていた、いきなり歯が大きく欠けた、
という患者様に聞くと、堅い食べ物を好んで食べている人が多いです。
自分の歯をいたわるように噛んでくださいね。
次回は、原因不明の歯痛についてです。

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